Morale と Moral

アメリカンフットボールに関わる者として、悲しい事件が起きた。京都大学の元部員3人が女子大学生を酒に酔わせて乱暴したという集団強姦事件。罪を犯した者に対して強い怒りがこみ上げるが、「元部員」と言うのが昨シーズンまで活躍して引退したばかりの4年生だというから悲しくすら感じる。
それだけではない。優勝から遠ざかっているとは言え、6度も大学日本一についた名門であり、強いカリスマ性で選手たちを文武両道に育て上げる水野弥一監督が指導する、あの京都大学ギャングスターズの部員というから驚く。
水野監督が記者会見で「この4、5年、選手に辞められては困るので厳しい指導をせず甘やかした。そのことが事件に影響したとしたら反省しないといけない」と言ったらしい。対岸の火事ではない。試合をできるかどうかギリギリの人数で活動しているKayaksでは、ともすれば同じように甘やかした指導に陥ってしまいかねない。
かつて私が指導したOBたちが練習を見に来ると、「(昔に比べて)練習が甘すぎる」とよく言うが、40~50人で練習していた頃と10人足らずで練習している今を正しく比べる事は難しい。確かに練習で怪我をさせないようにと言う点では激しい練習は少なくなっているが、モラール(morale=士気)を保つこととモラル(moral=道徳)を重んじることに関しては甘やかしてはいないつもりだ。
…と言って慢心してはいけない。
「どんなに苦しい状況でもプライドを持ち、ルールを守って戦い抜く」という、アメリカンフットボールにとって、いや、スポーツにとって最も大切な一面を選手たちがしっかり修得できるよう指導していきたい。

ミシガン州デトロイトのポンティアック・シルバードームで開催中の第10回NFLグローバルジュニア・チャンピオンシップ(19歳以下の選手による国際交流試合)で日本は、1勝2敗1分けで3-5位決定戦に回ったそうだ。こうした若い選手たちの活躍がつまらない卑劣な事件で隠れてしまい、さらに悔しい。

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k_sone

Author:k_sone
東北学院大学体育会アメリカンフットボール部Kayaks(カヤックス)の元監督。部員数が激減して廃部寸前にまで陥ったチームを立て直し、東北学生1部リーグに昇格させた。2011年5月、監督を辞任。

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