シトロンボウル2007

20071208215427第11回アメリカンフットボール東日本大学王座決定戦 CITRON BOWL(シトロンボウル)2007を観戦した。天候は晴れ。後半はだいぶ冷えたが、今日は結構暖かだった。
天然芝のユアテックスタジアム仙台で行われたシトロンボウルは、北日本チャンピオンの北海道大学ビッググリーンと、関東代表の明治大学グリフィンズの対戦。試合は、36-73の大差で北海道大学が敗れた。


↓詳しい試合経過はこちら。
20071208215426輝くゴールドのヘルメットが印象的な明治大学のキックオフで試合が始まった。
北海道大学最初の攻撃は自陣25ヤード付近から。ショットガンQBがハンドオフフェイクした後、そのまま走って4ヤードほどゲイン。続く2ndダウンの攻撃でロングパスを通し、敵陣30ヤード付近で1stダウンを獲得する。北大は、基本的にエンプティから1人をモーションさせてプレーを開始するオフェンススタイル、対する明治ディフェンスは、4-3のオーソドックスなアライメント。

北大は、リバースプレーやクイックヒッティングのパスで敵陣15ヤードまで攻め込み、2分、3rdダウン残り1ヤードでフラットゾーンへパスを通してタッチダウン。トライフォーポイントのキックも成功で、北大が7-0と先制した。

明治大学は自陣22ヤードから最初のオフェンス。オフセット I から、速いオープンプレーと力強いインサイドアタックでゲインを重ねるが、北大の5-2ディフェンスが食い止めて、最初の明大オフェンスはパントに終わる。

替わって北大は自陣15ヤード付近からのオフェンス。明大ディフェンスはニッケルディフェンスでパスを警戒する。明治大学のディフェンスバックの反応がさすがに速く、北大のパスが通らない。3メンフロントもラッシュが速くて強い。7分、北大はやむなくパントを蹴るが、ここでビッグプレー! 明治のリターナーがハーフウェー付近から走ってそのままリターンタッチダウン。キックも成功で、7-7の同点とした。

北大は、自陣30ヤード付近から次の攻撃を始め、ロングパスを通して一気に敵陣30ヤード付近へ前進した。しかし、ここまで北大はランプレーでゲインできず、パスも短いパスはなかなか通らない。苦し紛れにQBがスクランブルするもゲインできず、パントとなる。

いいパントで明治を自陣に釘付けにできそうだなぁ…と思った次の瞬間、明大陣17ヤードからブラストで中央を抜け、独走のタッチダウン。キックも成功で、10分、明治大学が7-14と逆転に成功した。

次のオフェンスシリーズで北大はプロ I も見せるが前進できず、パントを蹴って陣地を挽回。逆に、明治の中央突破が止まらず、このまま明治が勢いに乗るのか?と思ったら、ハーフウェー付近で北大ディフェンスが奮起し、3rdダウン残り10ヤードまで追い込む。明治はスウィープパスを試みるが失敗、ファウルもあって明治はパントとなるが、これがパントフェイクのスペシャルプレー! パンターが蹴らずに走って1stダウンを獲得した。いよいよこれで明大ペースかと思われたが、明大QBが投げたパスを北大DLがチップ、これを北大がインターセプトしてターンオーバー、攻守交替でモメンタムをグイッと引き寄せた。

第2クォーターに入り、息を吹き返した北大オフェンスがランとパスを組み合わせてゲインを重ねる。自陣40ヤード付近から敵陣10ヤード付近まで攻め込み、2分、短いポストパターンのパスで見事タッチダウン。キックも成功で14-14の同点に追い付いた。

直後のキックオフ。北大は低いボールを蹴るが、明治のリターナーはこれを落ち着いて処理し、しかも自分の周りをじっくり見ながらスルスルとゲインする。このあたりは本当に上手い。北大陣まで攻め入り、ショットガンからリバースプレーで1stダウンを獲得すると、5分、非常にタイトなバンチフォーメーションからフワッと浮かせたスローバックパスを通してそのままタッチダウン。キックも成功で、明大が14-21と再び逆転した。

続くキックオフ、北大のリターンがボールデッドになった後、明治に暴力行為があったということで選手が退場処分。逆のサイドライン付近で起きたので、どのような行為かは全くわからなかったが、これで北大は自陣40ヤード付近から1stダウンを得た。しかし、パスがことごとく失敗。せっかくのチャンスを活かせず、パントで陣地を挽回する。

明治は自陣20ヤード付近からの攻撃。サイズのあるFBがダイブで2ndダウンショートにすると、セオリーどおりプレーアクションでロングパスを投げて一気に敵陣へ攻め込む。パワープレーでTBがスルスルッと抜け出し、FBはゴリゴリと中央を突破する。ボディブローのようなオフェンスだ。明治はジリジリとゲインを重ね、8分、ゴール前でフルハウス(3RBのTフォーメーション)からエンドの外側を回り込んでタッチダウン。キックは失敗したが、14-27とリードを広げた。

直後のキックオフで好リターンをした北大だったが、激しくラッシュされた北大QBが不用意に投げたパスを明大ディフェンスバックがインターセプト。明大オフェンスは自陣40ヤードから中央突破で敵陣に攻め入り、10分、再びタイトなバンチからタッチダウンパスを通した。キックは失敗で14-33。

なかなか前進できない北大は、ここでパントをややミスってしまって、自陣40ヤード付近でディフェンスとなる。明治オフェンスはランアタックで敵陣10ヤードまで攻め込み、フルハウスからパスを選択。北大も良いラッシュをしたが、動き回った明大QBがターゲットを見つけてパスをヒット。前半残り1分半で見事なタッチダウンを決め、キックも成功して14-40とリード広げた。

少しでも点差を縮めておきたい北大はパスで前進を図るが、明大ディフェンスの速いラッシュと上手いカバーで前進できないまま前半を終了した。

後半は北大のキックオフで再開。
両チーム共パントを蹴り合った後、自陣10ヤードから明治大学の攻撃。北大ディフェンスは3rdダウンロングに持ち込むが、例のバンチフォーメーションからパスで1stダウンを獲得する。中央突破にウィークスラントにパワー、そしてバンチにフルハウスと、明治大学はやることが一貫している。ジリジリとボールを進めるうちに、ボディブローが効いてきたように北大の選手が傷んで倒れていく。敵陣10ヤードまでRBのサイズを活かしたランプレーで攻め、7分、最後はパスでタッチダウン。キックも成功し、明治は14-47とさらにリード広げる。

北大オフェンスは明大ディフェンスのスピードに打つ手がない。
10分、明大QBがパスフェイクで走りタッチダウン。2ポイントコンバージョンを狙うがこれは失敗して、14-53。
北大は敵陣40ヤードで4thダウン残り14ヤードをギャンブルするが失敗。攻守交替して、明大オフェンスはスロット I からTEサイドを攻め、14分、敵陣20ヤード付近から2ウェイオプションをQBがキープしてそのままタッチダウン。キックは失敗するが14-59と大量にリードを広げた。

その後、明治大学にアンスポーツマンライクコンダクトがあって罰退し、ハーフウェー付近から北大がオフェンスのチャンスをつかんだところで第3クォーターが終了。

北大は、3rdダウンの攻撃で何とか1stダウンを獲得しながら前進するが、効果的なオフェンスができない。苦しみながらも敵陣10ヤードまで攻め込むが、ここでも明大ディフェンスの上手いパスカバーでなかなか得点できず、結局、4回の攻撃をシャットアウトされて攻守交替。点差を縮める絶好の機会を逃してしまう。それどころか、攻守交替後の最初のプレーで、明治大学が自陣10ヤードからオフタックル付近を抜けて独走のタッチダウン! キックも成功で14-66とさらに得点を重ねられてしまう。

さらに、北大の4thダウンギャンブルが僅かに届かず、明治は敵陣40ヤード付近で攻撃権を獲得。ここは明治も決め手を欠いたが、北大のファウルもあって敵陣5ヤードまで前進。最後はオフタックル付近を抜けてタッチダウン。キック成功で14-73とした。

これで試合の勝敗は決したようなものだが、ここから北海道大学が北日本チャンピオンの意地を見せる。
まずは北大陣20ヤード付近からパスを立て続けに成功させて前進。敵陣25ヤードからロングパスを通してゴール前1ヤードまで攻め入り、10分、QBスニークでタッチダウン。2ポイントコンバージョンのパスも成功で22-73。
北大のオンサイドキックを明治は無難に押さえるが、次のプレーでボールをファンブル。ちょうどハーフウェー付近で北大が攻撃権を獲得した。北大はショート~ミドルパスで敵陣20ヤードまで攻め込むが、明大ディフェンスが絶妙のパスカバー。ボールは明大陣20ヤードから全く動かず、攻守交替で北大万事休す…かと思いきや、明治の2ndプレーのパスをインターセプト! 北大はハーフウェー付近から再び攻撃権を得た。

残り2分、北大は敵陣20ヤードまで攻め込み、今度は落ち着いてパスを通してゴール前6ヤードで1stダウンを獲得。残り43秒、オフセット I からプレーアクションパスでタッチダウン。2ポイントコンバージョンは失敗で、28-73とした。

直後のキックオフで北大はオンサイドキックを成功。ハーフウェー付近から再度北大のオフェンス。遅ればせながらモメンタムを引き寄せた北大は、ロングパスを通して敵陣2ヤードで1stダウンを獲得。残り19秒、今度はQBが左オープンを走りきってタッチダウン。2ポイントコンバージョンも成功で36-73と追い上げた。

北大もダブルスコアは避けたかったろうが、次のオンサイドキックを失敗。明治大学が攻撃権を確保した。明大オフェンスも最後までゴールラインを目指したが、敵陣10ヤード付近まで攻め込んだところでタイムアップ。試合終了のホイッスルが鳴った。

おそらく戦略的には、というか机上の戦いであれば、これほどの差は無いのであろう。北海道大学ビッググリーンのオフェンスプレーは、○と×と矢印で書けば明治大学グリフィンズを圧倒したのかもしれない。しかし、アメリカンフットボールは選手たちがグラウンドの上で相手と得失点を争う格闘技に最も近い球技である。それを改めて強く感じた試合だった。選手の人数は北海道大学の方が明らかに多かったが、傷んでサイドラインに下がる選手の数も北大の方が圧倒的に多かった(明治はいなかったかも?)。その差が、得点差となって表れたのかもしれない。

思いがけないほど点差が開いてしまったが、両チームの皆さん、ナイスゲームでした!
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プロフィール

k_sone

Author:k_sone
東北学院大学体育会アメリカンフットボール部Kayaks(カヤックス)の元監督。部員数が激減して廃部寸前にまで陥ったチームを立て直し、東北学生1部リーグに昇格させた。2011年5月、監督を辞任。

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