悲しみの歌

悲しみの歌
昭和51年に週刊新潮に連載された遠藤周作の『悲しみの歌』(連載時の原題『死なない方法』)は、次々と現れる登場人物たちが少しずつ絡み合いながら、生きることの辛さや難しさ、不条理な現実社会、正義の不確かさ、人間の持つエゴや二面性などを静かに、しかし心の奥深くにまで強く問い掛けてくる。

始めのうちは、単に世の中の表と裏を綴った物語のようだが、老医師とヒッピー風外人が話の中心になり始めると、まるで旧約聖書のエピソードを読んでいるかのような気持ちになる。何か痛々しく、心の奥に重く響く。キリスト教に関わる直接的な記述もところどころにあるのだが、同時にストーリー自体に聖書のような雰囲気を感じる。

生きることは辛いこと…だけではないと思いたいが、犯した過ちをどんなに悔いても、許されなければ、寿命を全うすることは簡単なことではないだろう。

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k_sone

Author:k_sone
東北学院大学体育会アメリカンフットボール部Kayaks(カヤックス)の元監督。部員数が激減して廃部寸前にまで陥ったチームを立て直し、東北学生1部リーグに昇格させた。2011年5月、監督を辞任。

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