賛否両論あるでしょうが

夏に甲子園出場の是非で話題となった私立桐生一高(群馬県桐生市)で、またも男子生徒が逮捕された。同生徒は軟式野球部員で、集団準強姦容疑で送検されたという。事件が起きたのは今年7月で、同校の元生徒による傷害致死事件や硬式野球部員による強制わいせつ事件が立て続けに起きたのと同時期らしい。硬式野球部員による強制わいせつ事件では、甲子園出場をめぐって騒ぎとなり、結局出場はしたのだが野球部長と校長が引責辞任、その後全校をあげて今日まで再建に取り組んできた中の不祥事発覚である。

さて、桐生一高の夏の甲子園出場について、当時私は出場を辞退するべきだと思っていた。
というか、まさか出場するとは思わなかった。

他の大多数の部員に責任は無い、というような言い訳をしていたと思うが、悪いことをした者を切り捨てるような考え方に、学校の運動部のあり方として疑問を抱かざるを得なかった。

連帯責任なんて日本独自の、あるいは古臭い考え方だ、などとマスコミで当たり前のように発言する方もいたようだが、日本独自が悪いのか? 古臭いことは悪いことなのか?

たった一人のせいで3年間の血のにじむような努力の結晶である甲子園出場を辞退する。
…それは、私なんかにはわからない、とてつもない決断が必要だろう。後悔もハンパ無いだろう。もしかしたら、辞退したことでひねくれる部員が出るかもしれない、…そんな考え方も当然あるだろうし、現実的かもしれない。でも、そうしたことが起こらないような、潔い生き方を教えるのが学校の運動部なのではないのか?

悪いことをしたら叱り、どうしてそれが悪いのか教え、今後そうしないように諭し、他の者にそれは悪いことなんだよと教えられるように育てるのが学校の役割のひとつではないのか? それを運動部は、野球のプレーを通して、あるいはアメリカンフットボールのプレーを通して教えようとしているのではないのか?

甲子園に出場して学校の名前を売るために野球をやらせる。トカゲのしっぽのように、悪いことをしたヤツはクビ。レギュラーじゃないから? ベンチ入りしてないから? レギュラーでなければ、あるいはベンチ入りしていなければ野球部員じゃないって言ってるのと同じじゃないか。そんなのカレッジスポーツ(学校のスポーツ)じゃないんじゃない?

私たち体育会のクラブは、大学の金看板を背負って活動していて、そのことを誇りにしている。大学の名前を売るのと結果的には同じかもしれないが、万一、自分の誇りである看板を汚すような過ちを犯してしまったら、他の全ての活動を取り止めてでもクラブ全体として正面から過ちに向き合う覚悟でいる。本気でそうした過ちと向き合えば、試合どころか練習する時間さえ無くなるはずだからだ。

場合によっては退学となることもあるので事件の大小は関係ないとは言えないが、悪いことをしてしまった者を同じ部の一員と認めてあげて、仲間全員で解決に臨むことから始めるべきじゃないだろうか?

賛否両論あるでしょうが、今の私はこうした考え方でKayaksの活動に取り組んでいます。

  • 強姦で桐生一軟式野球部員ら3人逮捕 (nikkansports.com)
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    k_sone

    Author:k_sone
    東北学院大学体育会アメリカンフットボール部Kayaks(カヤックス)の元監督。部員数が激減して廃部寸前にまで陥ったチームを立て直し、東北学生1部リーグに昇格させた。2011年5月、監督を辞任。

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